税理士としての富と成功

勉強して自ら考えるブログ

財務省の近現代史 

筆者は倉山満氏です。

倉山氏の財務省(旧大蔵省)に対する愛情を感じる本です。

 

倉山氏の主張は本来の大蔵省に戻れです。

名前を戻せということではありません。

 

戦前と戦後で分けたいと思います。

 

 

【戦前】

大蔵省は明治初期お金のない政府が税金を集める集団として作られた。

戦前は陸軍が暴走という刷り込まれた固定観念があるが決してそんなことはない。

史上最強の大蔵大臣井上準之助のまえに陸軍や海軍が戦々恐々としていた。

その後高橋是清と大蔵省は完全に陸軍を抑え込んでいた。

しかし馬場鍈一が恒久的増税を許し戦費が無制限に増えた。

それにより無謀な戦線拡大し日本が敗戦した。

 

 

【戦後】

占領期大蔵省は社会主義者の多いGHQに抵抗し、資本主義を守った。

池田勇人政権時の高度経済成長により豊かになり共産主義の付け入る隙がなくなった。

田中角栄の登場により財政は無制限なバラマキで大蔵省は増税路線を志向するようになった。

田中角栄を倒した竹下登は消費税増税で大蔵省に貸しを作り、小沢一郎と組んだ大蔵次官斉藤次郎に復讐し、大蔵省を痛めつけた。

橋本政権(竹下の傀儡)が日銀法を改正し、財務省は日銀をコントロールできなくなった。

日銀はひたすらデフレ街道を突っ走り日本経済を奈落の底に落とした。

日本を救うには日銀法再改正し財金再統合をやるしか道はない。

 

検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む (光文社新書)

検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む (光文社新書)

 

 

 私はこの本で自民党田中角栄竹下登が大蔵省を押さえつけこの国の財政を歪めきたかと理解できました。

 

田中角栄竹下登が首相を辞めた後も院政を敷き歪んだ権力構造を生んできました。

この2人に共通していることは親中派であることです。

 

アメリカ合衆国ニクソン政権のときに米中は接近しました。ソ連と対抗するためです。それと呼応するように親中派が日本の権力者となっていたのです。

 

その結果中華人民共和国はどんどん経済力をつけ世界第2位の経済力を有するようになりました。

日本銀行の金融引き締めも人民元安を誘発し、日本経済を痛めつけ中国の輸出を増やしました。

 

驚いたことにノーパンしゃぶしゃぶなどの大蔵省スキャンダルは竹下登の策略だったということです。

竹下登がマスコミを使って大蔵省を叩きに叩いたのです。

検察もそれに協力しました。

この本によりますと竹下登法務省も浸食していたそうです。

とんでもない権力です。