国税徴収法のススメ
平成29年税理士試験において国税徴収法合格しました。
残念ながら消費税法は落ちて官報に合格者と記載されることはありませんでした。
現在簿記論、財務諸表論、法人税法、国税徴収法が合格済となっています。
結論からいうと国税徴収法選択してよかったです。
【理由】
1.本試験で考える時間があること。他の科目は試験中に時間切れをおこしますが
国税徴収法はそれが全然ありません。
じっくり考え解答することができます。
努力が報われやすいと思います。
2.計算があまりでない。
計算間違えでそのあと全滅ということは少ないです。
学校では計算は出ますが本試験では出なくなっています。
たとえば消費税法では原則簡易の選択を間違うとか相続税法で法定相続人を間違うと
いった即死レベルの問題はないと考えていいと思います。
国税徴収法は会計事務所の仕事上使えないと思われています。
しかし経済社会の中ではものすごく重要な法律です。
私は経済人としてこの法律を熟知していることは必ず役に立つと信じています。
割り切って合格目指す方はそれはそれで一つの考え方です。
でもせっかく国税徴収法を選択されたのであれば興味を持って勉強すると
今後も国税徴収法の知識が生きてくると思います。
個別具体的な規定は所得税法等に規定されているからです。
国税徴収法を興味を持つためには次の本をぜひ読んでいただきたいと切に思います。
[増補版]4日でマスター! 徴収実務【徴収業務に強い見方! 増補版完成! 】
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この著者はとてもよく勉強されています。
徴収の現場の問題意識、悩みなどを通して徴収に関する法律を勉強できます。
とくに納税者保護を重視して納税者と直接コミュニケーションとりながらどのように租税債権の確保をしていくかよく理解できました。
試験合格を目指すのであれば学校に行った方がいいと思います。
独学はつらいです。
学校がペースメーカーになるのでぜひ授業を受けましょう。
私は大原の山藤隆大先生の授業を受けていました。
関西弁ですが、メリハリがきいた授業でとても聴きやすかったです。
ちょっと厳しいことをいうところも担当の先生としてはよかったです。
厳しいことを言ってくれる先生はいい先生と思った方がいいです。
ミニテストは絶対に満点を取りましょう。
基本的に学校の教材だけで大丈夫です。
理論テキストを暗記していくのですが、解説はちゃんと読んだ方がいいです。
理解したほうが暗記しやすいですし、本番の試験では理解していないとどの項目をきかれているのかわからず的外れな解答になり致命傷になりかねません。
補助教材としては図解を使っていました。
わからないときはこれを見ていました。
具体的な勉強方法としては学校の授業とテキスト、答練といった誰でもやることはもちろんですが他人と差をつけるには以下のことをするとよいです。
それは勉強しているときに条文、規定の趣旨を考えることです。
国税徴収法の目的は国税債権の確保、私法秩序の尊重、納税者の保護です。
この規定は一体どの目的のために作られたのか、必ず上記3つのどれかに当てはまるはずです。
これらの目的はそれぞれの者の利益と衝突するためどの目的のための規定かが分かれば
頭の中ですっきりと整理され記憶に残ります。